日大の内田前監督ら書類送付 タックル見ていなかったか

日大の内田前監督ら書類送付 タックル見ていなかったか | 共同通信

警視庁は、前監督と井上奨前コーチ(30)による明確な傷害の意図を持った指示を認定せず、起訴を求めない内容の捜査結果を同日、東京地検立川支部に書類送付した。

傷害行為に及んだ選手は「実行行為者」ですが、監督、コーチは、実行行為自体には及んでおらず、選手との間の「共謀」が成立していた場合に、共謀共同正犯としての責任問われることになります。

共謀とは、特定の犯罪を共同して実行する意思であり、暗黙のうちでの共謀(黙示の共謀)もその中に含まれます。

本件で、監督、コーチは、傷害を意図した上での指示はしていないと否認していたものと見られ、そのような供述状況の下、監督、コーチと選手との間で共謀関係が成立していたか、警察はかなりの関係者を取調べたり、残っていた画像で当時の動きを再現したりといった捜査をやったようですが、共謀成立を断定するだけの証拠関係にはないと見たのでしょう。

アメフト自体が、元々、選手同士の激しぶつかり合いを前提とした競技であり、激しくぶつかることを意図、指示することと、それを超えて怪我まで負わせることを指示すること(共謀)の境目はなかなか微妙なものがあったということも、そのような判断に至った理由として考えられます。

合理的な疑いを超える立証が要求される刑事事件の限界ということが言えるように思います。

 

ジャーナリストの常岡浩介氏に旅券返納命令 本人は拒否

ジャーナリストの常岡浩介氏に旅券返納命令 本人は拒否(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

常岡さんは1月半ばにイエメン取材を試みた際、経由地のオマーンで入国が許可されず、日本に帰された。旅券法は、渡航先の法律によって「その国に入ることを認められない者」には旅券の返納を命ずることができるとしており、返納命令書ではオマーンへの入国禁止の件が理由となっていた。

 手元に、

旅券法逐条解説 (有斐閣コンメンタール)

旅券法逐条解説 (有斐閣コンメンタール)

 

があったので、旅券返納命令の根拠となっている、旅券法13条

十三条 外務大臣又は領事官は、一般旅券の発給又は渡航先の追加を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、一般旅券の発給又は渡航先の追加をしないことができる。
一 渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない者
(以下略)
 
 

の、特に1項1号の解説を読んでみたのですが、

本号は、渡航先国の利益を考慮に入れているものではなく、また、現行法において

は、特定の場合を除き渡航先は包括記載となっていることでもあり、実務において

は、主として、外国における犯罪により刑に処せられた事実又は何らかの理由で外国

から強制退去処分を受けた前歴の有無及びその間の事情と、本人の意図している渡航

内容等を総合的に判断して、本号を適用する必要があるかどうかを慎重に決定する取

扱いとしている。

 

 とされています。旅券返納命令を定める旅券法19条でも、「旅券を返納させる必要があると認めるときは」と定めていますから、「渡航先に施行されている法規によりその国に入ることを認められない」ことを理由とする旅券返納命令は、特定の渡航先だけでなく全世界の国へ渡航をできなくさせて、国民の海外渡航の自由を奪う結果になることに鑑み、かなり強い必要性が求められると考えるべきでしょう。その意味で、上記の記事にある旅券返納命令の正当性には大いに疑問を感じるものがあります。渡航先の国で入国を拒否される、ということは、ありがちなことであり、そこを捉えて、外務省が旅券返納命令を恣意的に出せることになれば、国民の海外渡航の自由は大きく制限されることになってしまいます。常岡氏という特殊な人物の例外的なケースと、簡単には片付けられないものがあると思います。

 

 

 

 

ホロコースト生存者、匿ってくれたフランス人家族とFacebookを通じて再会:70年以上の時を経て

ホロコースト生存者、匿ってくれたフランス人家族とFacebookを通じて再会:70年以上の時を経て(佐藤仁) - 個人 - Yahoo!ニュース

第2次大戦時にナチスドイツによるユダヤ人迫害は占領下のフランスにも及んだ。フランスでも多くのユダヤ人が迫害され、強制収容所に送られて死亡した。当時12歳だったユダヤ人の少女Charlotte Adelman氏は、フランス人のレジスタンスによって9か月間、ボーモン=アン=アルゴンヌの屋根裏部屋に匿ってもらっていた。

前にオランダのアムステルダムへ行った際、抵抗博物館というところへ見学に行ったのですが、第二次大戦中のオランダ人が、ナチスドイツに国土を占領されつつも、様々な抵抗活動を地道に、執拗に行い、オランダ全土で多数のユダヤ人を危険を冒して匿っていたことが紹介されていて、人間の持つ「善」の力というものに感銘を受けたことが思い出されます。

善意により助かった、生き延びた人々は、施された善行を、自らの善行により返そうとするでしょう。そのようにして、善の力を広くあまねく伸ばさねばならないということを、記事を読み改めて感じました。 

ゴーン被告公判 14日に初協議 東京地裁 整理手続き視野

ゴーン被告公判 14日に初協議 東京地裁 整理手続き視野(産経新聞) - Yahoo!ニュース

起訴内容に対する各被告の認否の確認が行われるほか、ゴーン被告については会社法違反(特別背任)罪でも起訴されており、罪名や認否に応じて公判を分離するかどうかなどが検討されるとみられる。金商法違反罪について、ゴーン、ケリー両被告側は起訴内容を否認、日産側は認めるもようだ。ゴーン被告側は会社法違反罪も否認する方針。

金商法違反についてはゴーン氏、ケリー氏、日産の三者、特別背任についてはゴーン氏のみが起訴されていて、公判の進め方については、三者の併合審理状態で、まず金商法違反事件の検察官立証を先行させ、それが一通り済んだ時点で、ケリー氏、日産を分離する、というのが自然な流れでしょうか。その場合、分離後のケリー氏、日産は、必要な反証や情状立証を行い結審、判決へ、ゴーン氏は、金商法違反事件に引き続いて特別背任について検察官立証が行われ、その後、反証へ、という流れになってくるでしょう。 

ゴーン氏や弁護人としては、公判前整理手続を速やかに進行させ、証拠や争点を整理して早期に保釈を得たいものと推測され、一方、ケリー氏、日産は身柄の問題がありませんから、ゴーン氏や弁護人が、どこまでケリー氏や日産に、迅速な公判前整理手続に協力させるかも今後の焦点になってきそうな気がします。

 

 

 

 

 

 

今年のiPhoneは「USB-C」対応、テック業界全体に大きなメリットに

今年のiPhoneは「USB-C」対応、テック業界全体に大きなメリットに | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

iPhoneのUSB-C対応への転換は、かねてより噂されていたことではありますが、他の端末がUSB-C対応へと流れる中、遅かりしとはいえ、もうそろそろ、というところでしょう。

記事にもあるように、iPhoneがUSB-C対応になっていない現状では、USB-C用とともにiPhone用のライトニングケーブルを持ち歩かざるをえなくなり煩雑です。私も日頃そうしており、すっきりするのは大歓迎です。

ただ、今後、徐々にライトニングケーブルは用済みとなって行き、膨大なものが使えるのに使われなくなり、もったいなさは強く感じますね。世の流れとはいえ、やはり釈然としないものを感じます。

 

日本の「人質司法」をどうするか――長期勾留や自白偏重に国際社会の批判

日本の「人質司法」をどうするか――長期勾留や自白偏重に国際社会の批判 - Yahoo!ニュース

カルロス・ゴーン氏の長期勾留は、長く指摘され続けてきたこの問題を改めて浮上させた。ゴーン氏の処遇に対し、海外からは「人権問題だ」との批判も出ているが、主要メディアの報道によると、捜査を指揮する東京地検の久木元伸・次席検事は昨年11月の定例会見で、「それぞれの国の歴史と文化があって制度がある。他国の制度が違うからといってすぐに批判するのはいかがなものか」と述べている。

 日本の刑事司法においては、特に重大、複雑な事件で、捜査段階における身柄拘束下での取調べ、供述調書作成が重視され、起訴後においては、罪証隠滅を理由とする身柄拘束継続の傾向が強いのが実情です。

その背景には、「精密司法」と言われるような、事実認定をきめ細かく行おうとし、そのために、詳細な供述調書を活用する傾向が厳然として存在することも指摘できるでしょう。

こういう、全体としての一つのシステムは、部分部分だけを見て批判しても、なかなか変わるものではなく、システム自体を変革していくという発想がないと、なかなか変わらないと思います。

例えば、ですが、起訴までの身柄拘束は従来通りとしつつも、保釈制度を整備し、GPS機能付きの端末を身体に装着する仕組みを導入するなど、科学技術を大幅に導入して保釈しやすい環境を作りつつ、起訴後は原則として保釈を認める方向に(例外はごく一部しか認めない)大きく舵を切るのも一計でしょう。捜査機関としては起訴までに一定の身柄拘束ができ証拠を収集して起訴ができている以上、起訴後は身柄にこだわり固執できないのはやむを得ないと、そこは諦めてもらうのも合理的なやり方ではないかと思います。

取調べ時の弁護人立会についても、将来的には取調べの全過程への立会を目指しつつも、当面は、個別の論点の中で、ここについては弁護人立会での取調べを望むと被疑者が希望した場合にはそのように取り扱うとか、折衷的な方法も取り入れつつ、実質的な弁護権保障を目指すべきではないかという気がします(ここはいろいろな方法が考えられるところです)。

従来の制度を墨守する、ただ批判するという、それだけで終わらせるのではなく、現実的な改善を徐々に図ってあるべき制度へと変革する、その努力と実行が今こそ求められているということを感じます。

 

 

今国会で”LGBT関連法案”の議論は進むのか?与野党議員に聞く両者の“溝“

今国会で”LGBT関連法案”の議論は進むのか?与野党議員に聞く両者の“溝“(AbemaTIMES) - Yahoo!ニュース

橋本氏は「自民党の考え方は、同性婚についてまず日本国憲法上の“両性の合意“というのを考えるべきではないか、という立場だ。総理は“憲法24条は、婚姻は両性の合意のみに基づいて成立すると定めており、現行憲法のもとでは同性のカップルに婚姻の成立を認めることは想定されておりません“と答弁している。想定されていないだけで、ダメとは言っていない。私たちも同性婚について否定するつもりはないが、現時点では当事者も含め色々な方々のご意見を聞いて少し議論が必要だということ。

 この問題についてはいろいろな考え方がありますが、日本国憲法13条は、

すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

と定め、「個人の尊厳」を最大限重視する以上、婚姻は異性のみではなく同性間においても分け隔てなく行えるよう、立法上の措置を講じるのが国の責務でしょう。

憲法24条は、憲法制定当時、同性婚についての議論が進んでいなかったという状況の中で、それまで、「合意」以外の事情(家とか社会的身分とか)に基づく婚姻が多くあって人々を不幸にしていた、それを改めるべく、「合意のみに基づいて」成立することに力点を置いたものであり、婚姻を異性の間のものに限定してそれ以外を認めない趣旨ではなかったと解するべきです。憲法13条と24条は、憲法の中において一般法と特別法のような関係にあり、特別法でカバーされない部分は一般法に立ち戻って解釈される必要があります。

ただ、一気に、同性婚を従来の婚姻と全く同じ扱いにすると、同性婚に対する理解が十分ではないことに基づく攻撃や混乱が生じる恐れもありますから、まずは、同性婚当事者の実質的な権利保障を早急に図ることを目指し、従来の婚姻とは切り分けつつも同等の権利(離婚時の財産分与とか親権の問題など)を保障する方向で法整備し、将来的に統合する、といったことも検討されるべきではないかと思います。

社会を支える重要な制度に関する問題であり、今後も建設的な議論を積み重ねる必要があるでしょう。